2012年7月28日土曜日

羅漢


 今更ながらですが、羅漢さんにツボを押されてハマり気味になりまして。
 個人的には作風は・・・ですが、考え方が共感できるんですよね、昔から村上隆氏は。

 村上氏が出された著作も現代美術から足を洗っていても2冊ちゃんと持っていたり。
 まぁこの号の芸術新潮のカオスぶりと言ったら・・・村上氏の作品がしょっぱなからぶっ飛ばしていると、急に高橋由一を諏訪敦氏が書いていたり。書店では新しい芸術新潮が出ているので、購入される方は古本を探すか、新潮社に取り寄せになると思いますが、面白いですよ。
 さてコレは去年ブームになっていた時に出版された芸術新潮。

 この時からくすぶっていたんですよね、コレは面白いと。この芸術新潮を観てると東京まで観に行こうかなと思った程の展覧会でした。
 村上氏の自由な五百羅漢を観て、取り敢えず図録は必要だなと・・・ヤフオクでポチっと。

 う~ん、はっきり言って芸術新潮の特集の方が面白いや。
 今まで勉強不足で羅漢さんと言えばお釈迦様の弟子にくらいしかイメージ持っていなかったんですけど、狩野一信の筆さばきというか走っていますね。解説を読んでいると、描きたくってしょうがなかったみたいな情熱というか、熱病ですね、それが画面から溢れていて、羅漢さんのためにそこいらのおっさんを片っ端からモデルにして(たんでしょうね)、彼らが生き生きと教えを説いている。それに対し村上氏の羅漢さんはそれをさらに自由に羽ばたかせモノにしている(まぁ、コレは宗教画かと言われれば個人的には・・・ですが、それでも面白い)。多分村上氏のことだから文献や絵、彫刻を観尽くして着手されたのだろうと思いますが。ぶっとんでいる五百羅漢に対し、時間的な制約もあったんでしょうね、背景が少し残念(これが最終的に頭の中にあった完成図かな?と疑問を持つ村上氏の五百羅漢ですが・・・)。
 これだけ面白いんだからもうちょっと調べてみようとアマゾンで調べてみると・・・

 う~ん、図像がいっぱい乗っている本だと思って買ったのですがw、学術書でしたw
 しかし、読み進めているとこれがまた面白い。なかなか羅漢さんの話に進みませんが、今まで疑問に思っていた龍虎の話や、それと羅漢さんの関係等、読めば読むほど面白さが創作意欲に繋がってきました、と言っても五百体の根付はさすがに造る気力はありませんが、十六羅漢くらいなら造ってみたいですね。

 昔からですが、上記のように気になると資料を集めたりしているのですが、もっとプリミティブな造形でもいいんじゃないかなと思い出しまして。別に技術を円空彫みたいにするわけじゃないですよ。情報過多になりすぎになっているなと。
 わからないことがあると取り敢えずググってみる。それで大体のことは解決。こんなのでいいのか?そういう疑問がわきまして・・・江戸時代のように、見たことはないけど伝聞でイメージをふくらませ表現されたものの素晴らしさに改めて気づき、一度頭の中をリセットしてみるのもいいんじゃないかなと。目の前にあるものは写生を基本とした制作、こりゃ調べなきゃ分からないというもの以外、最低限の情報だけで造ってみようかなと少し考え方を変えている最中です。
 
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