2011年6月10日金曜日

森川杜園

 本日無事一位の木が送られてきました。
 早速切り出しました。久しぶりに鋸で切ったので汗かきました(いつもなら電鋸なんですが)。体力落ちてるなぁと思いつつ…ベランダで作業してたので切り落とした瞬間パコーンと割れちゃいました。乾燥完璧ですね。ちょっと彫ってみましたが黄楊や縞黒檀に慣れた刃先がすいすい。強度を考えた意匠を考えないといけませんね。

 一刀彫ということで…
森川杜園の図録を引っ張り出してきました。改めて観るとやっぱり巧いですね。何年か前、東京国立博物館の常設展示で龍燈鬼立像と天燈鬼立像が展示されていて、何だか違和感を感じました。何かが違う…大きさでしたが半分くらいの大きさだったんですね、作者名を見ると森川杜園だったので、一刀彫の印象が強かったので意外だったのを覚えています。結構正倉院の模刻なんかされていて、こういうので腕を磨いたんだろうなと思います。ご他聞に漏れず絵の方もなかなかいいものが残っているみたいです。
 この図録の展覧会は観てはいないのですが、現代美術を志してた頃だから10数年前、勉強にと買いあさっていたのが、今役立っています。龍燈鬼立像と天燈鬼立像は大好きな像なのでいつか僕も模刻してみたいですね。

 …やっぱり奈良はいいなぁ。想い出ありすぎて切なくなるけどもう一度住みたいな。

 そういえば奈良に住んでた頃、芸大美大受験の予備校の先生をしていた時期があって、石膏像の面取りされた大顔面ミロのビーナス意地でも描かせなかったな。あれもある意味一刀彫w
 図録を観てると面の出し方がモチーフをよく観察されているせいか微妙なんですね。ああいう石膏像の稜線を追っただけでない形がそこにあるんですね。此の印象をなんとか物にして彫りに繋がれば、そう思います。

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